上に示したのは、ソルアの選手の見え方をヒアリングして見え方のサンプルを作成したものです。(あくまで例ですので、実際の見え方とは異なります。)ソルアの選手たちはこのような見え方の中、フットサルに励み、試合の中で相手とフィジカルコンタクトをしたり、ぼんやりとした輪郭のボールを正確に捉え、コート内を走り回り、大好きなフットボールを楽しんでいます!
そんな選手たちの抱える、視覚障害について、少しお話しいたします。
生まれてすぐの赤ちゃんの視力は0.01くらい、生後1ヶ月には0.02、3ヶ月では0.1、6ヶ月で0.2、3歳の頃に1.0というのが一般的な視力の発達と考えられています。このように、順調に視力をはじめとする「視る」機能が発達していけばよいのですが、稀に、「この子、ちゃんと見えているのかしら?」と、周囲が疑問や不安を感じられる場合があります。また、幼少期に限らず、病気が発覚したり事故にあったりして、本人が見えにくさや困り感に気づき、視覚に障害がある、ということがわかる場合もあります。
日常生活を送る上では、矯正視力が0.5を下回ると、何らかの支援を必要とするといわれています。日本眼科医会研究班報告(2007)によると、良い方の視力が0.5未満の視覚障害者は、約164万人(人口の1.3%)存在すると推定されました。
視覚障害は、
盲(blindness:視覚を用いて日常生活を行うことができないもの)と、
ロービジョン(low vision:視覚によって日常生活が不自由なもの)
に分けられることをご存知でしょうか。先に示した視覚障害者のうち、約9割を占めるのがロービジョン者であるということは、まだ広く知られていないことでもあります。
視力が弱い・視野が狭い状態は考え方を変えると、「視力や視野が少しでも活用できる状態」ととれます。
人は視覚から8割の情報を得ているといわれ、視覚に制限のあるロービジョンの子どもたちは、安全性の確保からスポーツへの参加に制限がかかったり、接触のあるスポーツを避けたりしていることがあります。
ロービジョンフットサルは、一般のフットサルとほとんど同じルールであり、プレーヤーの視機能と工夫を最大限に活かすことが求められるスポーツと考えています。
このスポーツをもって、自分の可能性を発見し、自信や目標をもち、いきいきと生きていく環境を作ることが大切であり必要と考えています。
目を動かす・首を動かす など
声をかけあうなど
スキルアップのための情報収集など
関連団体・患者交流会など
ソルアは視覚障害のロービジョンフットサルチームですが、一重に「障がい」と言っても様々なものがあります。
障害者基本法では、「障害者とは、身体障害、 知的障害、精神障害(発達障害を含む)その他の心身の機能の 障害がある者であって、障害及び社会的障壁(事物、制度、慣行、 観念等)により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を 受ける状態にある者をいう」と定義されており、脳や神経、身体的など、様々な状態や症状が定義されています。
ここ数年の間に世の中の「障がい」への理解は深まっており、できるだけ多くの人が利用できることを想定し設計・建築されるユニバーサルデザインや、社会生活において障がい者や高齢者でも利用しやすくするために物理的・精神的障壁を取り除くバリアフリー、現代のような情報社会においてあらゆる人に情報の取得をスムーズに行えるようにするアクセシビリティといった考え方も出てきています。
ソルアは、視覚障害者はもちろん、知的障害、その他の身体障害、発達障害など、障がいを抱える人たちがあたりまえに前向きに行動し、活力ある生活を送るための基盤づくりができるよう努めています。
パラスポーツとは、障がい者スポーツのことです。
ひとえに障がいと言えども、身体障害と知的障害があり、その中にも多くの分類があります。近年では様々な障がいを抱える人たちでもできるようにアダプテッド(適応)された多くのスポーツが存在します。今までに存在したスポーツを障がいに合わせてアダプテッドされたスポーツと、反対に障がいに合わせて1から考案されたものがあります。